1898年(明治31年)の出来事

憲政党内閣と政党政治

今から128年前の出来事

1898年(明治31年)は、日本の政治が大きく揺れ動き、政党政治が新たな段階へ進んだ年です。

この年、自由党と進歩党が合同して憲政党が結成され、日本で初めての本格的な政党内閣が誕生しました。しかしその後、党内対立によって内閣は短期間で崩壊し、政治の不安定さも露わとなります。

つまり1898年は、「政党政治が本格化する一方で、その未成熟さも明らかになった転換の年」といえます。

1898年のポイントQ&A

Q. 1898年は何が起きた?
A. 憲政党による内閣(隈板内閣)が成立しました。

Q. なぜ重要なのか?
A. 日本で初めて本格的な政党内閣が誕生したためです。

Q. この後どうなる?
A. 政党政治は試行錯誤を経て、やがて安定していきます。
1904年(日露戦争)を見る

この年の重要出来事

明治31年は、日本の政治が大きく揺れ動いた年である。最大の出来事は、日本初の本格的な政党内閣である隈板内閣の成立であり、これによって政党が政治の中心に立つ時代が始まった。しかしその内閣はわずか数か月で崩壊し、政党政治の難しさを露呈する結果となった。

またこの年は、政治的混乱だけでなく、各地で社会不安や経済問題も顕在化し、近代国家としての制度は整いつつも、その運用には課題が残る年でもあった。

政党政治の始まりと、その不安定さが露呈した年

この年は何が変わったのか

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この年、日本は政治の仕組みにおいて大きな一歩を踏み出した。それまで政府主導で進められてきた政治に対し、政党が主体となる内閣が誕生したことで、政治はより「民意」を意識したものへと変わり始める。

しかしその一方で、政党同士の対立や内部の不一致により、内閣は短期間で崩壊する。これは、日本がまだ安定した政党政治の段階に至っていなかったことを示している。

つまりこの年は、「政党政治の始まり」と「その不安定さ」が同時に現れた年である。

出来事・事物起源・話題

1月12日
伊藤博文、第三次内閣成立
1月20日
元帥府を設置
1月20日
九州佐世保線、鉄道開通
2月1日
奈良県市制実施
2月12日
「日本」に正岡子規『歌よみに与ふる書』連載開始
2月24日
日本鉄道会社で初めての鉄道スト(上野青森間の列車2日間運転休止、待遇改善で翌日解決)
2月26日
台湾総督に児玉源太郎任命
3月6日
清、独間で膠州湾租借条約調印
3月15日
第5回総選挙
3月25日
初の装甲巡洋艦「浅間」、英国アームストロング造船所にて進水
3月27日
ロシア、大連、旅順両港租借権と南満州鉄道敷設権を獲得
4月5日
日本鉄道矯正会結成
4月10日
フランス・清、広東・広西・雲南の不割譲協定
4月10日
東京奠都三十年祭の祝賀会、盛大に行われる
4月22日
福建不割譲条約
4月24日
米西戦争開始
4月25日
西・ローゼン協定
4月26日
石川理紀之助、秋田県内救荒のため出発
4月30日
トラピスト女子修道院修道院、北海道亀田郡上湯川に創立
6月1日
最初の勧業債券100万円発行される
6月1日
警視庁、自転車取締規則制定
6月5日
直江津の大火(約1,600戸焼失)
6月6日
九龍半島及び附近の租借条約調印
6月9日
イギリス、九龍半島租借
6月15日
万国郵便条約締結調印式
6月22日
自由・進歩両党合同し、憲政党結党式(板垣退助総理)
6月25日
伊藤内閣総辞職
6月30日
最初の政党内閣成立(大隈重信、憲政党内閣の首相として組閣)
7月1日
イギリス、威海衛租借
7月1日
日本美術院開院式
7月10日
清国沙市暴動事件落着し、清国政府は日本政府へ9万円の賠償金を支払う
8月10日
第6回総選挙
8月13日
初の国際水泳競技会
8月20日
尾崎文相の共和演説事件
8月21日
北海道旭川鉄道開通式
9月22日
山陽線にて列車ボーイの始
10月1日
東京、特別市から一般市へ
10月1日
滋賀県大津に市制実施される
10月7日
アメリカの電話発明家ベルが来朝
10月11日
漢口の日本領事館開庁
10月15日
岡倉天心らの日本美術院創立
10月18日
社会主義研究会設立(村井・片山・安倍・幸徳)
10月22日
電話の発明者ベル参内謁見
10月29日
板垣ら旧自由党系閣僚、辞表を提出
10月31日
大隈重信内閣、総辞職
11月2日
上海に東亜同文書院創立する
11月3日
憲政本党成り結党式を挙ぐ
11月8日
第二次山県有朋内閣成立
11月13日
東京市役所の開庁式挙行される
11月17日
フランス、広州湾租借
11月20日
衆議院、地租増徴・地価修正法案を可決
11月20日
東京築地本願寺の起工式
11月27日
門司・長崎間鉄道全機開通する
11月29日
徳富蘆花の『不如帰』、連載始まる
12月8日
地租増徴反対同盟結成
12月9日
法・医・文・理・工の各博士に、さらに薬・農・林・獣医の四博士を加える
12月10日
アメリカ、フィリピン植民地化
12月18日
西郷隆盛銅像除幕式

総理大臣

松方正義(明治29年9月18日~明治31年1月12日)

伊藤博文(明治31年1月12日~明治31年6月30日)

大隈重信(明治31年6月30日~明治31年11月8日)

山県有朋(明治31年11月8日~明治33年10月19日)

生活の話題

  • 豊田織機操業開始
  • 東京モスリン株式会社設立
  • 日本鉄道各駅に赤帽始まる
  • 時計の輸入53万個

  • 久能山の神官オランダ苺を試植

  • 広島市水道竣工(8月)
  • 東京市水道竣工(12月)

その他

  • 日本鉄道会社の機関手矯正会同盟罷業
  • 深川印刷会社に同盟罷業
  • 貧民研究会設立
  • 名古屋市電開通
  • 本土・九州間の汽車・汽船連絡を開業
  • 神田綿輝館に活版工組合発会
  • 城泉太郎、神戸に労働組合研究会を起す
  • 『日本の下層社会』成る・翌32年発刊
  • 鉄工組合附属の徒弟夜学会設立
  • 留岡幸助、不良感化の家庭学校を起す
  • 東京砲兵工廠職工、共働店を設立

地方の話題

東北

  • 平田篤胤の門弟らが秋田に平田文庫の設立をはじめる(秋田)

関東

  • はじめての政党内閣として隈板内閣が成立する
  • 伊勢崎染織学校が開校(群馬)

中部

  • 能登の総持寺が全焼する(石川)
  • 富士郡鷹岡村に富士製紙会社の大工場ができあがる(静岡)

四国

  • 愛媛県新居郡大町の西条綿練会社の女工60名が賃上げを要求してストライキをおこす

九州

  • 長崎で日本とロシアの水兵が衝突する
  • 熊本国憲党が分裂し、肥後協会が設立される

この年のポイントまとめ

  • 政治:隈板内閣成立で政党政治が本格化
  • 政党:内閣の短命化で未成熟さが露呈
  • 社会:近代化の進展とともに社会不安が顕在化
  • 生活:都市化と情報化により生活が変化

まとめると「政党政治が始まる一方で、その不安定さが明らかになった年」

1898年は、日本が本格的な政党政治へと踏み出した転換点の年です。
この年を理解することで、その後の政治が試行錯誤を重ねながら発展していく流れがより明確に見えてきます。

1898年のよくある質問 Q&A

Q. 1898年とはどんな年ですか?

1898年は、憲政党による内閣が成立し、 日本で初めて本格的な政党政治が実現した年です。

Q. 隈板内閣とは何ですか?

大隈重信と板垣退助が率いた政党内閣で、 憲政党によって組織されました。

Q. なぜ政党内閣が成立したのですか?

議会政治の発展により、 政党が政権を担う流れが生まれたためです。

Q. その後どうなりましたか?

内部対立により短期間で崩壊し、 政党政治の難しさが明らかになりました。

Q. なぜ1898年は重要なのですか?

政党が政権を担うという新しい政治の形が試されたためです。

Q. 1898年の出来事はその後どうつながりますか?

政党政治は試行錯誤を経て発展し、 日本の政治体制が成熟していきます。
1904年(日露戦争)へ

Q. 他に重要な流れはありますか?

政党と官僚の関係が再構築され、 近代政治の基盤が強化されていきました。

Q. 1898年の重要人物は誰ですか?

大隈重信、板垣退助などが重要人物です。

Q. 1898年は日本にとってどんな意味がありますか?

1898年は、政党政治の可能性と課題が明らかになった重要な年です。

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