この年の重要キーワード
鹿鳴館
東京府麹町区内山下町(現・千代田区内幸町1丁目)の旧薩摩藩装束東屋敷跡に明治政府が建てた社交場。井上馨外務卿は条約改正実現のため、日本人の生活・習慣・文化の欧風化の必要を主張し、夜会・舞踏会などが行われた。イギリス人コンドルの設計、総工費約20万円で、1881年(明治14年)に起工、1883年(明治16年)に落成。
出来事・事物起源・話題
- 1月4日
- 叙勲の条令制定
- 2月4日
- 北畠道隆、日本人として初めてインドの釋尊聖跡を訪ね記念碑を建てる
- 2月12日
- 東京法院を開き、国事犯最初の審問を開始する(福島事件審問を開始)
- 2月16日
- 天気図初めて発行される(七色刷りの天気図で一日一回発行)
- 2月27日
- 伊能忠敬へ正四位追贈される
- 3月15日
- 立憲政党解党
- 3月20日
- 高田事件(内乱陰謀容疑)起こる
- 4月12日
- 参謀本部内に初めて陸軍大学校開設、この日開校される
- 4月16日
- 新聞紙条例改正(取締り強化)
- 4月16日
- 西洋流の園遊会、初めて大隈重信邸内に催される(立憲改進党結党1周年祝賀、来賓者110数名)
- 4月23日
- 自由党大会、改進党攻撃を決議する
- 4月28日
- 日本銀行開業
- 5月8日
- 第一回日本水産会開催
- 6月15日
- 日本銀行に国庫金取扱を命ず
- 6月22日
- 自由党の総理板垣退助及び後藤象二郎、巡欧の旅より帰国
- 6月23日
- 駒場農学校、第一回学位授与式
- 6月29日
- 出版条例改正
- 7月2日
- 「官報」第一号を発行
- 7月4日
- 東京の大水害(千住大橋落ちる)
- 7月5日
- 明治天皇、右大臣岩倉具視邸に臨み、その病患を親しく問はせ給う
- 7月7日
- 鹿鳴館落成する
- 7月19日
- 明治天皇、岩倉具視邸に臨み親しくその病床を見舞う(岩倉具視感泣す)
- 7月20日
- 岩倉具視薨去(享年59歳)
- 7月25日
- 品川浅間台において岩倉具視の葬儀執行(最初の国葬)
- 7月28日
- 上野・熊谷間鉄道開通(日本初の市営鉄道経営)
- 8月4日
- 東京湯島書籍館に地方会議所を設け、改めて議院と称す
- 8月16日
- 干ばつのため和歌山県の各地で水騒動続発
- 9月9日
- 大日本教育会創立(初代会長に辻新次を推す、帝国教育会の前身)
- 9月24日
- 奥宮健之ら車会党結成、即日禁止
- 9月24日
- 立憲帝政党解党
- 11月12日
- 観菊御宴開かれる
- 11月20日
- 天璋院篤姫逝去(享年48歳)
- 11月28日
- 鹿鳴館、開館式挙行
- 12月25日
- 大阪府に憲兵分署を設ける
- 12月28日
- 徴兵令を改正(免役を廃止、現役・予備役・後備役の制を定める)
生活の話題
衣
- 大阪紡績開業する
- 金巾輸入激減する
- 書生・士族の子弟らの間に麦わら帽子流行し始める
食
- 東京に偕楽園・陶々亭の支那料理店ができる
- 栃木県で外国煙草の試作をなす
住
- 東京電燈株式会社創立
文学
- 矢野竜渓著『経国美談』発行(1月)
- 馬場辰猪著『天賦人権論』刊行(1月)
- 井上勤訳『人肉質入裁判』(ベニスの商人)刊行(10月)
- 井上勤訳『魯敏孫漂流記』(ロビンソン漂流記)刊行
その他
- 市内巡査交番所に天気予報を掲げることとなる
- 太政官日誌を廃し、官報となる
- 帝国教育会設立
- 丸ノ内馬場先門外に補修道路(タタキ路)ができる
- 山形県ハッカの輸出に成功し、県下至る処ハッカの栽培流行す
- 浅野セメント・大日本製薬・東京製氷等設立