京都金閣寺(鹿苑寺)
足利義満の築く所にして鹿苑寺と号す
衣笠山の麓にありて境域宏廣林泉の幽雅なる驚くに堪へたり
三層の楼台閣下の鏡湖池に映じ有名の奇石点々水に浮ぶ
又岩下水龍門瀧名高し
明治33年発行『日本名勝百景』より
現代語
足利義満が建てた鹿苑寺という名の寺。衣笠山のふもとに位置し、その敷地は広大で、美しい自然に囲まれていて驚くほど素晴らしい。三階建ての建物の下には鏡湖池があり、その水面に映る姿や、湖に浮かぶ有名な奇岩が点在しています。さらに、岩の下には水龍門の滝があり、その名は高く知られています。
鹿苑寺の概要
- 別称
- 金閣寺
- 所在地
- 京都市北区
- 宗派
- 臨済宗相国寺派
- 山号
- 北山
開山は夢窓疎石であり、足利義満が営んだ北山殿の舎利殿(金閣)を中心に設立されました。義満の死後、足利義持が菩提を弔うために寺として定めました。
応仁・文明の乱の際、西軍の陣となり、金閣を除くほとんどの堂舎が焼失しましたが、後に再建され、17世紀末までに現在の堂舎が完成しました。かつて室町文化を代表していた金閣は焼失したものの、1955年(昭和30年)に再建されました。
池泉回遊式の庭園は国の特別史跡・特別名勝に指定されています。また、大書院の障壁画や「足利義満像」といった重要文化財も所蔵しています。
金閣
室町幕府の三代将軍、足利義満が北山殿に設けた三層の住宅系建築は、最上層に舎利を安置するため、舎利殿と呼ばれました。この建物の創建は1398年(応永5年)頃で、1950年(昭和25年)に放火によって消失しましたが、1955年(昭和30年)に再建されました。
初層は放水院と名付けられ、二層は潮音洞と呼ばれ、観音像を安置しています。さらに、三層は究竟頂(くきょうちょう)と称され、阿弥陀三尊や舎利などが安置されていました。
この建築は外部を金箔で覆われており、室町中期にはすでに金閣として名高かった。