豊後耶馬渓
国の西端下毛郡中津より南三里余にあり
全景四里に亘り山水の奇勝恰かも南宋の書画の如く
中に羅漢寺あり幽邃の景最も掬すべし
頼山陽此に来遊し以て本邦第一の勝景と賞せり
明治33年発行『日本名勝百景』より
現代語
国の西端の下毛郡の中津から南に約12kmのところに位置しています。全体の景色は約16kmに広がり、その美しい山と水の風景はまるで南宋の書画のようです。中には「羅漢寺」という寺があり、その風光明媚な景色は特に見どころです。頼山陽もこの地を訪れ、日本で最も美しい景色として絶賛しました。